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堺 公明; 森下 正樹; 岩田 耕司; 北村 誠司
JNC TN9400 2000-012, 43 Pages, 2000/03
サイクル機構では、温度計さや管の破損を防止する観点から、渦励振および乱流励振に対する評価方法を整備するとともに、それらの実験的検証を進めている。本試験研究は、配管内水流中の円柱の渦励振に関して、従来ほとんど報告が見当たらない構造減衰の影響を調べた試験データを取得し、設計基準等で採用している渦励振の回避・抑制条件の妥当性の検討に資することを目的としている。流力振動試験は、配管によるループを用いて、配管内に突き出した片持ち支持の円柱試験体について行った。円柱試験体は合計4体で、外観寸法が同一の円柱の内部に質・量の異なる粘性体を充填することにより構造減衰を変化させた。円柱試験体の換算減衰Cnは、それぞれ、0.49,0.96,1.23,2.22であった。無次元流速(Vr)が約0.7約5の範囲(Vr=1におけるレイノルズ数:約810の4乗)で流速を漸増し円柱の変位を測定した。その結果、換算減衰0.49および0.96の試験体は、無次元流速1以上において流れ方向振動が発生したが、換算減衰1.23および2.22の試験体は、振動は、直径の1%以下のレベルに抑制され、有意な渦励振は認められなかった。流れ方向および流れ直交方向渦励振の抑制条件として、ASMEボイラ・圧力容器規格SecIII,Appendix N-1300やサイクル機構の策定した「温度計の流力振動防止のための設計方針」に用いられている判定基準「Vr3.3かつCn1.2」は、本試験体系(配管内水流片持ち支持円柱)の範囲において概ね適切であった。
岩田 耕司
PNC TN9420 96-048, 10 Pages, 1996/07
1995年12月8日に発生した「もんじゅ」2次主冷却系ナトリウム漏えい事故の原因究明に関連して,ASME Codeにおける単一管の流力振動の防止指針についてまとめた。本報告では,防止あるいは抑制すべき渦励起振動のうち揚力方向振動とインライン振動を調査し不安定振動についてまとめた。またASME Code Sec.IIIApendix Nにおける動的解析法の取扱いについて調べた。